Mesoscopic Systems

働くルールを理解してこれからの働き方について考えよう!

電通と三菱電機 自治体への入札参加においてChanges for the worseに

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はじめに

電通と三菱電機の違法な長時間労働による書類送検を受けて、昨日、滋賀県が両社に対し1か月間の入札参加停止を決定しました。 

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1か月の禊の期間はベッキーより短い

滋賀県は、全国47都道府県の中でいち早くこのような決定を下しましたが、おそらく今後は、全国の自治体に波及していくことでしょう。

しかし、今回の処分は軽いような気がします。

1か月の参加停止処分くらいで、電通に長年染み渡ってきた長時間労働の体質がそう易々と改善されるものなのでしょうか。

入札参加からの永久追放処分くらいでないと長時間労働の抑止には繋がりません。

過労自死をした電通の高橋まつりさんは永久に戻ってこないですし、過労でうつ病になって退職した三菱電機のAさんの失われた時間が計り知れないことを鑑みれば、この1か月という期間は短すぎます

禊の期間が過ぎたらまた同じことを繰り返すということの無いよう、行政処分をもっと厳罰化すべきだと思います。 

長時間労働を無くすもっと効果的な方法は無いのか

「誰かが過労死したり過労による健康障害になったりして、監督署が是正勧告をし、改善の余地が無いので書類送検に踏み切り、それを受けて報道機関が取り上げ、自治体が行政処分を下したら、経営者が目を覚まして改革に乗り出すだろう…」なんて悠長なことを言っていて長時間労働の抑止力になるのでしょうか?

この間にも労働環境は一向に改まらず、今度は自分が長時間労働の餌食になってしまうこともありえます。

このように他力本願だから、ブラック企業経営者に足元を見られるのです。

もっと、長時間労働の抑制となる効果的な方法はないのでしょうか。

変な職場のローカルルールや空気感に流されずに、自分の頭で考え、ぜひ自発的であってほしいものです。

長時間労働抑止のための3ステップ

  1. サビ残や36協定違反の残業であればそもそも残業しない。
  2. 労働環境が改められなければ辞める。
  3. 労働基準監督署に申告する。

 以下それぞれ説明します。

サビ残や協定違反の残業であればそもそも残業しない

労働基準法32条によると、法定労働時間は1日8時間・週40時間(特例44時間)と決まっています。

残業とはこれを超える時間に労働することを言うので、本来は法律違反です。

しかし、36協定を締結することで、労基法32条の規定に拘わらず残業することの免罰的効果が付与されます。

反対解釈すると、サービス残業や協定内容に反する残業は労働基準法違反です。したがって、職場の同調圧力に流されずさっさと帰るのが得策です。

また、使用者は従業員に対して安全配慮義務があります。

そもそも違法長時間労働を前提としないと終わらないくらいの大量の仕事を配分すること自体、安全配慮義務違反に当たります。

労働環境が改められなければ辞める

これに関しては、前回ゼンショーホールディングスの実例を示しました。 

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ゼンショーも急激な人手不足に陥り、店舗を維持できなくなりすぐさま赤字に転落しました。

軽い行政処分なんかより経営者にとってこれが最も手痛いことなのです。その後ゼンショーは労働環境を改めV字回復を果たしました。

労働基準監督署への申告とは?

ブラック企業を辞める際に忘れてはならないことがあります。それは、労働基準監督署への申告です。これは、労働者に認められた当然の権利です。

労働基準法104条 

事業場に、この法律又はこの法律に基づいて発する命令に違反する事実がある場合においては、労働者は、その事実を行政官庁又は労働基準監督官に申告することができる。

2  使用者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱をしてはならない。

サービス残業による未払い賃金を支払うよう労基署が当該企業に対し是正勧告することがあります。 

すき家で出来て電通や三菱電機で出来ない深い訳

ところで、ゼンショーの事例では、すき家のアルバイトがみんな辞めていって使用者が労働環境の健全化に努めうまくいった事例です。

 しかし、電通や三菱電機、東京電力といった名だたる大企業がなぜそのようなことをできないのでしょうか。

あるいは、サビ残は違法行為とわかっていながらなぜみんな我慢してしまうのでしょうか。

それは高度成長期から続く日本独特の雇用慣行に問題があるからです。

この話はとても深い話なので、次回以降でお話ししたいと思います。