Mesoscopic Systems

働くルールを理解してこれからの働き方について考えよう!

残業規制無茶ぶり発言の裏にダラダラ残業を温存させたい思想を垣間見る

f:id:mesoscopic:20170627045139j:plain

はじめに 

news.yahoo.co.jp

上の記事は、働き方改革の趣旨とピントがずれていると思います。 

働き方のルールを取り払うことで現場の力を引き出したい インテージグループ働き方改革担当者インタビュー」

特に、記事のタイトルがいただけないですね。

働き方のルールを取っ払ってはいけません。

それでは、「無法地帯」になってしまいます。

働き方改革の趣旨とかけ離れた驚くべき表現 

「残業は月に◯時間以内」、「女性管理職を◯%に」といった数値目標を掲げるだけで、どう実現するかは現場に丸投げ。働き方は変えても仕事量や売上は減らすなという無茶振り――、これでは上手くいきようがない。

 参照元:「働き方のルールを取り払うことで現場の力を引き出したい インテージグループ働き方改革担当者インタビュー」

どう実現するか現場に丸投げ…」というのは、現場レベルの「創意工夫」を放棄していることの証です。

働き方を変えたのなら、労働生産性の向上によって仕事量が減るはずです。

「残業は月に◯時間以内」にしろと言われたのなら、要求通りタスクを仕上げるべきです。

「ダラダラ残業して残業代だけを掠め取りたい」という歪んだ思想が透けて見えます。

だから、日本の労働生産性はOECD加盟各国の中で下位に甘んじているんです。

精神論だけで働き方改革が実現するのだったら、わざわざ法律を改正する必要がない

同社で働き方改革のリーダーを務める経営企画部の松尾重義氏は、インテージグループにおける働き方改革の目的を「社員ひとりひとりのプロフェッショナリティを高めること」だと語る。

参照元:「働き方のルールを取り払うことで現場の力を引き出したい インテージグループ働き方改革担当者インタビュー」

働き方改革の目的が「社員ひとりひとりのプロフェッショナリティを高めること」であれば、要求通り時間内にタスクを仕上げるべきです。

プロフェッショナリティが高ければ、時間が無いと文句を言わないはずです。 

「働き方改革」の意義を理解し、本気で必要性を感じているなら、このような方法(残業時間の総量規制)は取らないだろう。

参照元:「働き方のルールを取り払うことで現場の力を引き出したい インテージグループ働き方改革担当者インタビュー」

そもそも働き方改革の真の目的は、今まで労働基準法36条の規定により事実上青天井の免罰的効果が与えられてきた36協定の特別延長時間に総量規制を加えることです。

「働き方改革」の意義を理解しているからこそ、「残業は月に◯時間以内」と総量規制をかけているのです。 

フレックスタイム制について

働き方改革というと、何か新しい制度を導入するというイメージが強いが、同社がやったのは、ルールを減らすということだ。

元々フレックスタイム制だった働く時間については、10時半~15時のコアタイムを廃止。

 参照元:「働き方のルールを取り払うことで現場の力を引き出したい インテージグループ働き方改革担当者インタビュー」

フレックスタイム制単なる変形労働時間制の一種です。

コアタイムを取っ払っても本質的に何も変わりません。

労働生産性向上のために何の「創意工夫」も施さなければ、コアタイムなしのフレックスタイム制を導入したところで、仕事の総量は変わりません。

それに、フレックスタイム制は、週法定労働時間40時間(特例44時間)、1日の法定労働時間8時間を超えて労働させることができるものであり、一定期間経過後、過不足について帳尻を合わせる制度です。

フレックスタイム制では、始業・終業時刻が厳格に定められませんが、遅く出勤したらそれだけ帰りが遅くなるだけです。

反対に、例えば朝7時に早朝出勤したら、「さようなら深夜残業。こんにちは早朝出勤。(苦笑)」といっしょです。

ところでその会社では、午前7時から22時の間というフレキシブルタイムを導入しているようです。

法律上は、フレキシブルタイムの設定も任意です。

「現場の力を高めるためにルールを廃止」というのであれば、なぜフレキシブルタイムだけは生き残っているのか筆者には理解できません。

テレワークについて

テレワークの推進については働き方改革実行計画のうちの一つに掲げられているので、間違った施策とは言えませんが、月1~2回の活用頻度では、範疇に入らないでしょう。

まとめ

この会社が働き方についてなにがしかの改革を施そうとしていることはわかりますが、精神論に終始しては「働き方改革」の本質からずれます。

「自律性」や「ポジティブな変化」といった精神論だけで働き方改革を実践しようというのであれば、それこそ無茶ぶりです。