仙谷由人さんの新設団体について
あの仙谷由人さんが何やら団体を設立したというので、プロレス団体かなと思い調べてみたら違ってました。設立したのは、「一般社団法人ホワイト認証推進機構」というもので、そこで「ホワイト企業」の認定事業を始めるとのことです。
ホワイト企業の認証の条件は、
- (a)経営者が労働法制を遵守する意欲を持っていること
- (b)労務規定の整備や運用実態に問題がないこと
の2点だそうです。申請企業に対し、法律の専門家が労務管理上の不備や問題点が無いか点検すること自体は、決して否定するものではありませんが、少しピントがずれています。上記の条件(a)・(b)は、ホワイト企業であるための必要条件であって十分条件ではないからです。その他には、「恣意的な人事が横行していないか」や「上司が部下を恫喝していないか」など複雑な要件が多数絡み合います。
本当にホワイトかどうかを識別するためにはどうしたら良いか
申請してきた企業が本当にホワイト企業かどうかを確認するためには、仙谷さん自身がその企業に一定期間勤務(更新なしの契約社員か何かで)すればよいと思います。そこで、もう少し働いてみたいなあと思ったら、ホワイト企業に認定するというのはいかがでしょうか。ところで、お上の認定によるくるみんマークは、書類審査が中心であり、電通の一件で失敗に終わりました。
仙谷さんが申請企業に実際に勤務し、ロープレやOJTを体験することで、書類審査だけでは通常推し量ることのできない社内教育といった一面も知ることができ、お上による認定との差別化が図れるのではないでしょうか。しかし、この場合あくまでも仙谷さんの独断と偏見に基づく判定になってしまうので、普遍的な意味でのホワイト企業ではないということが何らかの形で識別できれば良いと思います。