Mesoscopic Systems

働くルールを理解してこれからの働き方について考えよう!

働き方改革:座ったままのPC使用を禁止―アイリスオーヤマ

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はじめに 

www.asahi.com

29日の朝日新聞の記事です。

アイリスオーヤマ(仙台市)が、働き方改革の一環として、「会社内で座ったままのパソコン作業は禁止」という意味不明なルールの導入を始めました。

果たして真の目的は何なのでしょうか?

集中力が養えるわけがない

「今月中旬から、パソコンを立って使うための「スタンディングテーブル」の導入を始めた」とのことです。

まず、スタンディングテーブルの設置のために無駄にスペースが割かれるのがもったいないと思います。

あと、パソコンを必要とする作業に移行するときいちいち席を立たなければならない動作が無駄なような気がします。

「立ちっぱなしだと疲れるため、その作業にパソコンが必要かを見極めるようになった」とありましたが、社員を疲労させるようにわざわざ誘導しなくとも、座った状態でその必要性を見極めることは可能だと思います。

あるいは、そこまでしなければ、無駄なパソコンいじりが減らないほどモラルハザードが横行していたのでしょうか?

クリエイティブになるはずもない

豊かな発想や斬新的なアイディアは潜在的阻害要因が少ない時に生じやすいことが心理学の研究から明らかにされています。 

https://www.researchgate.net/publication/5995267_Decreased_Latent_Inhibition_is_Associated_With_Increased_Creative_Achievement_in_High-Functioning_Individuals

潜在的阻害要因の代表的なものに、長時間労働による睡眠不足が挙げられます。

立ち作業による足の筋肉への乳酸の蓄積が潜在的阻害要因になることは明らかでしょう。

アイリスオーヤマの言うパソコン立ち作業の主な狙い

日本経済新聞では、アイリスオーヤマのパソコン用スタンディングテーブル導入について、プレスリリースを掲載していました。

www.nikkei.com

記事には、パソコン立ち作業の主な狙いとして次の3点が挙げられていました。

1.集中力を高める

パソコン用スタンディングテーブルを導入することで集中力と作業効率を高め、労働生産性の向上を図ります。

2.独創的なアイデアを創出する

立って作業をすることで眠くなることを防ぎ、独創的なアイデアの創出を促進します。

3.健康の維持

欧米諸国を中心に長時間の着座による健康への影響が懸念されています。立ってパソコン作業を行うことで、血流と代謝が改善され、健康の維持に繋がります。

参照元:アイリスオーヤマ株式会社プレスリリース

上記3点の狙いについて筆者が考えてみる

1について

先ほども言ったように、足の筋肉への乳酸の蓄積により、集中力が散漫になる恐れがあります。

2について

なるほど、「クリエイティブがどうの」とか言っていたのは、眠くなるのを防ぐことだったのですね。

睡眠不足を解消すれば良いだけだと思うのですが、いかがでしょう。

3について

確かに、VDT作業による健康障害が言われて久しいですが、多くは、眼疲労によるものです。

マウス操作による肩、上肢等への負担もあります。

立っていても、眼疲労を防ぐことはできません。

ずっと立ったままで、パソコン作業を行うと、肩のみならずふくらはぎや太ももの血流までが阻害されます。

まとめ

世界遺産の比叡山延暦寺では、常行三昧という修行があります。

これは、常行堂と呼ばれるお堂の中で90日間、阿弥陀仏を念じながら昼夜歩き続けるという修行です。

24時間行うので常行と呼ばれています。

90日間、決して坐ることができません。

休む際は、天井から下げられた紐につかまって休むそうです。

 

アイリスオーヤマの社員も、比叡山延暦寺で修行した後であれば、パソコンスタンディングも楽勝でしょう。